@各地の芹沢光治良文学関係の話題
◎芹沢光治良記念文化財団
芹沢光治良先生の命日3月23日没後32年
光治良忌3月8日(土) 10時30分~11時30分墓前献花
沼津市市営墓地芹沢家墓前参加無料、予約不要
芹沢光治良・文子先生、岡玲子様の墓
▽昼食場所・マグロキツク予約 09・7855・4229 芹沢
メニューは海鮮丼定食 1760円のみ
主催沼津芹沢光治良文学愛好会不破久温
*読売新聞や沼津朝日で報道された。約20名が参加、カーネーションを献花。今年は光治良がパリ留学した年から100年。
財団講演会「芹沢光治良と軽井沢文学」
会場サロン・マグノリア
参加費千円 3月20日(土) 午後2時~4時
大藤敏行(軽井沢高原文庫管長)
予約制40名メールの返信か池田三省へ。
◎沼津市芹沢光治良記念館
沼津市芹沢光治良記念館企画展第2回
@令和6年企画展『人間の運命』の舞台を旅する
芹沢の代表作『人間の運命』で描かれる沼津、東京やフランス等ゆかりの場所を特集します。
3月8日(土)13時30分~14時展示説明会定員 10人程度入館料は必要
期間第2回は、令和6年12 月2 日(土)~令和7年6月1日(日)
開館時間 9:00~16:30
A芹沢光治良先生の誕生日5月4日(日・祝)は記念して無料開放。説明もします。
〒410-0823 静岡県沼津市我入道蔓陀ヶ原517の1 沼津市芹沢光治良記念館
休館日月曜日、休日の翌日、年末年始(12月28日~1月3日)。FAX055.932.0255
◎芹沢光治良文学愛好会
会報通信No543
芹沢光治良文学愛好会の例会、東中野区民活動センターの洋室4(2階)で。
第38回は、4月20日(日)13:00~17:00に読書会(テキスト短編小説「毛虫」)と総会。エ
藤純男が司会した。送付資料は、
@短編小説「毛虫」(昭和2 (1947)年8月5日「FEMINA号」河出書房発行)、
A文藝評論「芹沢光治良の恋愛」鈴木吉維(令和7(2005)年2月1日発行「解釈」(解釈学会発行)、
B「芹沢光治良氏の新邸宅」(昭和3(1957)年9月1日発行「建築文化 13 彰国社発行)、
C芹沢光治良自伝「わが青春21 「貞奴夫人とパリの昔話」[静岡新聞昭和60年(1985年)3月16日(土)、
D次回の田村正義氏講演会「芹沢光治良を語る、芹沢光治良は語る」でした。
*この資料の文藝評論「芹沢光治良の恋愛」鈴木吉維(令和7(2025)年2月1日発行「解釈」解釈
学会発行)を鈴木吉維氏より、芹沢文学研究会にもお送りいただいていて、今回の同封資料として会員にお送りするつもりでしたが、愛好会がコピーして贈ったので、別のものにしました。
◎芹沢文学愛読者の会
@手作り冊子「紙上新年会3分間スピーチ」
芹沢文学愛読者の会の第5号「令和7年紙上3分間スピーチ」(令和7年1月27日発行)安最終号が届きました。表紙は安井正二さんの「アスパラの絵手紙」で「すてきなあなたに届けます」とあり、平石政行が「発足から今まで、会の継続と発展にご尽力くださった安井正二さん安井恵美子さんご夫妻を思う時、感謝の念が募ります。」と「はじめに」に書いています。よくも50年間も続けられたと思います。52名から届けられたスピーチが五十音順に掲載されています。手書きやパソコンで打ったものもありますが、人柄が感じられます。知った人もいますが、知らない人もいます。5冊の手作り冊子は良い思い出になると思います。私小串のところにも、毎回葉書が届きましたが、名古屋の新年会等に参加しなかったので、遠慮して書きませんでした……。
◎沼津芹沢光治良文学愛好会
代表不破久温[会便りをお読み下さい]
@芹沢光治良を偲ぶ会 5月4日(日)の芹沢光治良先生の生誕日に沼津市芹沢光治良
記念館2階ギャラリーで愛好会の定例会を公開して行う。 13:30~15:00 ▽予約済
第一部日本大學三島高等学校・中学校が推進するグローバル時代の教育竹中朝祟校長
第二部芹沢光治良がヨーロッパで出会った音楽電子ピアノ演奏 ピアニスト及川智史氏
A会員便り No87
連載会新入会員の自己紹介として書いてもらいました
この作家と出会ってよかった
不破久温(ふば ひさよし) 静岡県沼津市大岡
芹沢光治良を読みはじめて、漸く十年です。
光治良の静かだが真剣な「(物)語り」に」にユマニストの思いを気づきました。この作家と出会ってよかったと思っています。たとえば『南寺』は、日中戦争の戦地取材からの「小さい土産」ですが、冒頭の景観描写の「語り」に、すでに強い「非戦の意思」が感じられます。「大同の駅には灯がともっていなかった。」「風が音をたてずに、砂塵を吹きあげて、夕闇に濃霧が垂れ込め、音もない風は「索漠たる」戦跡に拡がり、街の人々は無気力に佇んでいるようです。しかし、翌朝、大同城の城壁の上から、大寺院の屋根が「木造建築のもつ柔らかな美しい線を、紺の大空へ、ゆるやかに描いている」のを見つけて、昨夜着いたばかりの作家と経済学者は「驚愕」し「感動」します。そして、大同の人びとが、城外に「日本軍を迎え」「戦禍をさけ得た」話を聞いて、人類の宝を「巧みに兵火から救った本能のような智慧が、大同の人にあった」と知ります。歴史の往く手を見極めようとする、緊張した「語り」です。
『離愁』の主人公は、去年、ただ眺めていたフォンテンブローの森の風景が、今年は、「毎日私に啓示を授ける」ようで、「新緑の梢をもれる光や微風や樹々などが、何かしら神の表現のように感じられて、それに応える私の魂をうちに聞く思いがした。」そして、自分の文学は「神の無言の要求に言葉を與えるのでなければならない。」と真剣に考えた、と超越的な経験を、詩人のように「語り」ます。読者も銘記したい誠実で真剣な「語り」です。
『巴里に死す』にも、詩のような「語り」が見つかります。スイスの高地療養所の医師に、「夫が帰国することになった」と偽り、退院の了解を得た主人公の伸子は、一年近く過ごした療養室に出てみます。「夕陽が白い壁も、白いベッドも、薔薇色に染めていた。」「澄み切った空の下に、レマン湖が遠く、細い紺の帯のようにくすんだ向こうに」「二度と見ることのできないスイスの山々」「私はじっくり胸のなかに写しておこうと眺めた。」まるで韻を踏んだ美しい叙景詩のような「語り」が魂に響きます。
光治良の「物語り」に耳を傾け、作品を深く味わいたいと思います。(3月27日)
B神渡良平(かみわたりりょうへい1948~2023) 氏について *同封資料の「天界の仕組み」を参照
神渡良平氏が、2003年9月8日にPHP研究所から発行した『星降るカミーノ魂の旅路』の「第八章天界の仕組み」に、最晩年の連作についての芹沢光治良について書いています。20年以上も前の著作ですが、今回の同封資料としました。参考までにお読ください。平成5(1993)年3月23日に芹沢光治良先生が96歳で逝去されて10年目に書いて出版されたものです。以前に神渡良平資氏が、芹沢光治良先生に注目し評価されていることを知り、便りを書いて「芹沢光治良について一冊の本を著作して下さい」とお願いして、芹沢文学研究会の会報をお送りしていました。
令和5年5月1日に死去されたことを最近知りました。芹沢光治良についての単行本は書かれませんでした。この文章は、芹沢光治良先生に注目して、まだ余り詳しくない時に書かれたものと思われますが、まず名前が「光次良」となっています。活字ミスかと思いましたが、四ヶ所とも「光次良」となっていて記憶違いをしています。尊敬していたかも知れませんが、本人の名前を間違えているのはミスというより失礼です。また死去した日も「二十四日」と間違えています。
私小串は、ずっと前から交流しているスイス在住の松林幸二郎さんへの芹沢先生の手紙が引用されているのには興味があります。神渡良平氏は世界各地を巡っていたので、松林さんと交流があったものと思います。神の社の伊藤幸長(大徳寺昭輝)さんにも会っていたと思われます。この本は別府の中村輝子さんからの提供です。
☆年会費が未納の方は、納入をお願いします。今年度も年会費を1800円に据置きました。同封の郵便振替にて年会費の納入をお願いいたします。自主的な寄付も受入れます。どうか、よろしくお願いします。
▽新入会員の紹介その後の入会者は有りません。新入会員をお誘い下さい。
☆ 編集後記 :
・編集責任 小串信正・・・
芹沢文学研究会の会報第133(春)号と同封資料をお届けいたします。昨年は地球温暖化で、アメリカの西海岸ではもの凄い山火事があり、今年には日本の各地に山林火災が起きました。この春は外国からの観光客が記録的に増えて、色々な問題も起きています。外国人の移住が多くなり、泥棒や犯罪も増えています。
アメリカのトランプ大統領の勝手な関税に世界が振り回されています。ロシアのプーチン、の侵略戦争が続き、イスラエルのガザ戦争も止みません……。
会員の皆さんの健康と平安をお祈りいたします。今後も、芹沢文学を愛読し研究を続けましょう。