seri1.jpg unmei6.jpg 芹沢光治良関係の本: 芹沢光治良文学愛好会

2009年02月25日

答案とその後 山本正夫氏

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愛好会会員の山本正夫氏が、自費出版された

答案とその後

ー共育抄録ー

岡山理科大学での講義内容と講義を受けた学生の授業を受けた意見を書かれている貴重な

教育(著者はあえて共育という用語を用いています。その理由は読めばよくわかります。

 私は、2章に出てくるK・Kさんのレポートに強い印象を受けました。
 K・Kさんは小学校時代の苦しみを的確な言葉で表現しています。唯一の小学校の思い出を、決して楽しい思い出ばかりではなく、その中から「一人の友だちとの出逢い」を記憶の底から呼び出し、肯定的にとらえていくようになったのは、すばらしいと思います。
 子ども時代の思い出を嫌なこと、否定的なこととしてとらえられている学生達が、その現実に目を背けない(文章化するということ)は、自分のアイデンティティを作るためには、必要なことだと思っていました。
 文章化すると単純に書いていますが、学生をその気にさせて、現実を受け入れて文章化している原動力が山本先生の授業だと思います。
 「さあ、君達の子どもの頃の思い出を書きなさい」と指示しても大学生でしたらある程度表面的に形になった文章を書くことができます。
 そうではなくて、自分の過去を受け入れて書く、自分の過去をふまえて書くという行為には、書き手にある視点を持つようにしないと、通り一遍な書き方に終始します。
 それらの視点が無い書き方でも、上手で読みやすいものを書けます。いわゆる評価が高いものは書けるのです。
 ところが、心理的な脱皮(成長)を図っている文章というのは、なかなか書けません。
 先生の授業の記録は、幾つかの視点を授業で提示し、考えさせ、実行しているために、書けるようになっています。(すばらしいことです)
 第4章を見るとそれらの視点は明らかです。

 ところで、山本氏は、私達が当たり前のような言葉の意味をもう一度授業で再吟味し、言葉の持つ本来の意味を明らかにして、授業を進めていきます。言葉というのは、大切なことです。「愛」「人格」などから始まって、学生達の心の眼が開く様が学生達の言葉で書き進められていきます。

 教育関係者は一度読んでいただきたいと思いますが、自費出版で手が入りません。

 もし希望者がいましたら、メールをして下さい。

   メール (クリックして下さい)

 
 

投稿者: 管理人 日時: 2009年02月25日 20:07
posted by セリブン at 20:07| Comment(0) | 芹沢光治良関係の本

2008年11月13日

この様なすばらしい本が出ました。

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 この本の序章には、

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 岩波書店 ISBN978-4-00-025765-7 C0031 定価 ¥5,000

  内容についてせつめいすると『人間の運命』を社会学からみての言及です。経済や音楽、美術、社会学など様々な分野の専門的視野で見ると、新しい発見があり、面白いものです。今回は、社会学から見た『人間の運命』の周辺です。

  是非とも地元の図書館で購入依頼して下さい。いろいろな人に読んでもらえる機会が増えて、芹沢光治良の『人間の運命』に対する興味がわくと思います。

  著者の

加藤 哲郎 (かとう・てつろう)氏略歴
一橋大学院教授、1947年生
総合社会科学専攻:人間・社会形成研究(政治学)

1947年岩手県生まれ。70年東京大学法学部卒業。出版社勤務をへて、78年名古屋大学助手、81年一橋大学社会学部助教授、 89年同教授。法学博士。専門は政治学。英エセックス大学、米スタンフォード大学、ハーバード大学、独ベルリン・フンボルト大学客員研究員。インド・デリー大学、メキシコ大学院大学客員教授。
主な著書に『社会と国家』(岩波書店)、『モスクワで粛清された日本人』(青木書店)、『20世紀を超えて』(花伝社)、『国境を越えるユートピア』(平凡社)など。

 HPがあります。「加藤哲郎のネチズン・カレッジ」へようこそ!


投稿者: 管理人 日時: 2008年11月13日 22:58
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2008年10月05日

芹沢光治良の評伝。

評伝とは、人物評を交えた伝記。又は、評価を加えつつ書かれた伝記。
どういう評価か、作者勝呂氏は、芹沢氏の「眼差し」にあるという。ヒューマニズムに満ちた眼差しを登場人物に注ぎ、私達読者に届く。その眼差しを作家芹沢光治良氏に返す。いつしか、芹沢文学が同行二人のように歩んでいるという勝呂氏の指摘は、まさしく私が経験した事であります。

 「良心の文学」として、疲れ切り、乾いた心に慈雨のように染み入る言葉。ほんとに芹沢光治良の文学は素晴らしいと思います。

 評伝 芹沢光治良 同伴する作家

 著書  勝呂 奏

 翰林書房 電話 03-3294-0588]
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投稿者: 管理人 日時: 2008年10月05日 18:58
posted by セリブン at 18:58| Comment(0) | 芹沢光治良関係の本