案内通信
No. 165
2023年12月22日 (金)
(令和5年)
師走なり・・・
会報作る
大雪(ゆき)の中
松林庵主人
12月便り
急に寒くなり、大雪が降りました。師走となり、来年1月に行われる芹沢文学読書会の会報を寒さに耐えながら作成しています。 10cmは積もりましたが、午後から晴れて来たので、もう溶けてはいます。地球温暖化で記録的な夏の暑さでしたが、大陸からの寒波で北海道から中国地方、そして九州北東にもにも大雪が降っているのです・・・。雪も大変です。
大リーグで活躍している二刀流の大谷翔平が、 10年で7億ドル (1015億円) もの契約でド
ジャースに移籍したことが大変な話題になっています。ところが今日、日本の大エースの山本由伸がドジャースと契約したとのニュースが伝えられています。平和な話題です・・・。
来年も芹沢文学読書会を継続して行きます。読書会は、随想集『文学者の運命』の随想を二つずつ読み語っています。次回は正月ですが、お元気に読書会にお出掛け下さい。
第165回・芹沢文学読書会
@日時 1月 14 日 (日) 午前10時~12時〔*通常は第2日曜日午前です〕
A会場;大分県立図書館研修室 No. 5 [*平常は研修室No.5 です]
B内容: [I]芹沢文学に関する話題や情報 10:00~10:10 am
山巍W
〔U〕芹沢文学読書会 10:10~11:40 11:45~12:00 am 輪読
○テキスト随想@「小説家の不運」随想A「改造友の会の頃」
*随想@は、「小説家の不運」として、林芙美子のことから書き出し、荒木巍(たかし)や広津和郎、そして川端康成のことも書かれている。「懸賞で文壇に出たのが不運」だと言われたが、「私には幸運」だったと回想。
随想Aは、「改造友の会の頃」を回想し、荒木荒木巍や大谷藤子に親しみ、 R 君が川端康成からひどい仕打ちを受けて、文学精神を失い創作をあきらめたことなども書かれている・・・。
初出『ノーベル賞文学全集』(主婦の友社発行の月報を単行本にする時に、加筆されたものです。
初刊本/ 『文学者の運命』昭和 48 (1973) 年6月10日主婦の友社発行。全244頁、 680円。
再録/ 『芹沢光治良文学館12』平成9(1997)年8月10日新潮社発行に再録。 120~129頁。
=次回は、3月10日 (第2日曜日) 午前の予定です。
◎同封資料; 鈴木秀子対談集『ごきげんいかが?』「あとがき」山田尭子略歴「芹沢光治良」「鈴木秀子」巻頭写真昭和 57 (1982)年3月5日広論社発行。 194~197頁。 *聖心女子大学助教授鈴木秀子先生が、四人の方々と対談したものが活字化されて収録された対談集です。対談そのものは紹介出来ませんが、広論社編集長山田尭子さんが書いた「あとがき」等を同封資料とします。[資料提供/中村輝子]
芹沢文学大分友の会
会報 No.164
令和5(2023)年12月22日 (金)
編集文責小串信正
ふじ
☆第164回芹沢文学読書会の報告於大分県立図書館研修室No.2
第164回の芹沢文学読書会が11月12日(日)に、大分県立図書館の研修室 .2 で行われました。小倉の金さんが久し振りに参加し、熱心に芹沢文学の読書会が行われました。芹沢文学館の頃会報「芹沢・井上文学館会報 155」を今回も参考資料として参加者に渡しました。連載芹沢文学入門 80「長編小説『愛と知とかなしみと』」 (小串信正)が掲載されている。今回のテキストも、『文学者の運命』の二随想で、「前章ではおわらなかった」「小説家の運」を読み語りました。「前章ではおわらなかった」には、いよいよ大河小説の創作に取組み、フランクフルトでのペンクラブの国際大会に参加して、帰路にパリに滞在。仏訳出版が難しいことを知る。帰国して巴金さんが来訪し、『愛と知とか
なしみと』を先に書くことになった。第一巻「父と子」の出版で、新潮社の佐藤社長に会い励まされます。「小説家の運」には、市河彦太郎の縁で、新進作家の林芙美子との交流が始まったことが回想されています。林芙美子が評価されたことが、小説家の運の例か、少し疑問でしたが...。
次回も、『文学者の運命』の二随筆を読み語ります。どうぞ、良い年をお迎えください。
○令和5(2023)年度の年会費の納入をお願いします(振替や持参で)。
9月からの新年度年会費が未納の方は納入をお願いいたします。篤志者の寄付により
今年度の年会費も1200円に止めていますので、納入をお願いいたします。同封の郵便振替の払込取扱票にて納入して下さい。寄付も受入れますが、無理をされないように。芹沢文学
研究会の会員の方で、芹沢文学大分友の会にも入会いただいている方々にも会員の継続をお
願いいたします。 *どうしても退会されます方は、ハガキ等にて御一報下さい。
♡
【芹沢文学案内 No.108】沼津市芹沢光治良記念館の企画展後記(第2回) の図録の紹介
沼津市芹沢光治良記念館の令和5年度の企画展第2回が、12月15日~令和6年5月31日に開催されています。今年は「沼津市制100周年記念」で、「沼津ゆかりの文学者たち」の企画展が展示されているのです。その『図録』の冊子を
お送りいただきましたので御紹介します。企画展のチラシは既にお渡ししました。
沼津市は市制が始まって今年が100年の記念すべき年に当たり、ゆかりの文学者たちをまとめて展示しているのです。「名誉市民である作家の芹沢光治良、井上靖、詩人の大岡信の三氏を中心に、本市にゆかりのある様々の文学者とその作品を紹介いたします。」と序に書かれていますが、歌人明石海人・大岡博、作家太宰治田中英光曽根圭介・宇佐見りんも展示されているようです。別紙の資料「主な沼津ゆかりの文学者たち一覧表(近・現代編)」や「沼津ゆかりの文学 MAP (近現代編)」も冊子に挟まれていました。
芹沢光治良・井上靖・大岡信は三人とも日本ペンクラブの会長を務め、広く知られています。井上靖大岡信は沼津生まれではなく、旧制沼津中学で学んだのです。芹沢光治良は沼津市に生まれ旧制沼津中学で学び、墓も沼津市にあるので、沼津市が生んだ文学者の代表と言えます。歌人の若山牧水は沼津市生まれではないですが、沼津市に住み、死去して、墓もあるので、この企画展の一人として詳しく紹介すべきであったと思います。沼津市は大いに牧水を顕彰すべきです。
芹沢光治良では、原市長との対談、短編小説「老女の恋文」、色紙、随筆「異郷に浮ぶ冨士」、初期作品短篇集『ブルジョア結核患者』、井上靖宛電報、井上靖宛書簡・葉書、大岡信の『神の微笑』の解説、大岡博の芹沢光治良宛書簡・芹沢光治良の大岡博弔歌などが収録されています。