seri1.jpg unmei6.jpg 芹沢光治良文学愛好会

2023年08月24日

八月の読書会

8月27日日曜日月例会です。
暑いですが、芹澤光治良の新しい(短編集や自選集や数回の作品集に載っていない、私達が初めて見ると言う意味)作品です。会場には、テキスト用意しています。

時間 13:00から17:00



posted by セリブン at 15:54| Comment(0) | 月例会

2023年08月17日

芹沢文学愛読者短信 第230号 2023年8月6日 芹沢文学愛読者の会

1月の『芹沢文学愛読者新年会』を

6月に移し『芹沢文学愛読者の集い』

として実施。

コロナで新年会の中止が続きました。 その後、コロナの落ち着きと共に、 来年は新年会が出来そうな雰囲気となってきました。


そこで、 寒い時期の新年会を、 陽気の良い時期に移してはとのご意見を参考に、 202469( 『芹沢文学愛読者の集い』 として実施することになりしました。

会場はいつもの名古屋駅前の「ウインクあいち」です。

詳細は決まり次第、連絡致します。 たのしみにお待ちください。

ところで、 3集まで発行しました 『紙上3分間スピーチ』 ですが、第4集の発行を望む声が聞かれ、そこで今まで通り準備委員の皆様のご協力を得て、 『第4集紙上3分間スピーチ』を、 1月末発行を目標におき、作成することになりました。 作成にあたっての詳細は決まり次第、 連絡致します。


沼津市芹沢光治良記念館・企画展

『沼津ゆかりの文学者たち』第一回

芹沢光治良、井上靖、大岡信を中心に、

沼津とゆかりのある様々な文学者を紹介。


名古屋芹沢文学読書会再開

コロナで休会していた読書会が

51日再開しました。(8月は86)

テキストは芹沢光治良著「神の微笑』

場所:名古屋市港図書館 集会室(二階)

時間:一時半~四時半


元芹沢文学館の職員でお世話になりまし

た澤田角江様が630日に老衰で他界さ

れました。八四歳。


自伝抄


捨て犬か、雑草のように  芹沢光治良

第三回


父のせいで狭い肩身


坊ちゃんもがまんするんですよ。

引っ越しできてよかったからと言っ

た。その小父さんの言葉の意味はわからな

かったが、今もはっきり覚えている。 幼児

だからとてあなどるものではない。

たしかに正月前で、西風が強かった。小

さな家で祖父母と娘ざかりの二人の叔母

五人、ランプの灯の下でいろりをかこ

み、西風の音に耳をやったその夜は、何年

来初めて家族水入らずに迎えた家庭の

だんらんであっただろうが、下の叔母が

ふと愚痴を言った。

「こんなに落ちぶれたのは、上の兄さ

んのせいだわね。財産を神さんにあげる

前に、なぜみんなに相談しなかった

かしら! 祖父は煙管でいろりの端を叩

きなから、彼奴は親にも相談しなかった、

とポツンと言った。彼奴も上の兄さんも

父のことだと解ったが、おちぶれたとは、

どういうことかわからなかった。

 おちぶれたということがわかったのは、

五歳すぎてからではなかろうか。 わが家

の東側の土地が売れて、そのためにわが

家のシンボルのように遠くから見えた二

抱えもある榎を二本切り倒したが、榎の

小さい褐色の実があたり一面にばらばら

降った。その実は、数粒口に頬張ると甘味が口

中にひろがって、めったに菓子など買え

ない、児童には天授の菓子だったから、近

所の子供が一心に拾った。

私は仲間に入りたさに、無数に褐色の

粒のついた小枝を持って、子供などに近

づいてボクやるよ、と差し出した。

子供たちはたがいに顔を見合わせるな

りおちぶれたくせに、ぼくなんておか

しいやとか、おちぶれた坊ちゃんなんて、

遊んでやるもんかとか、叫んで散ってし

まった。

その時隣の清ちゃんが現れておい、

行くよと叫んだから、

後をおうようにして寺子屋へついて行

ったから、五歳すぎていた。

 誰も遊んでくれないので、前に客部屋

の兄さんと親しかった隣家の若者にまと

わりついて、叔母から、清ちゃんの腰巾着

とからかわれたが、清ちゃんは高等小学

校を出ると、お寺の本堂で、元の沼津兵

学校の先生の指導で、数人の仲間と勉強

をしていたが、私はいつもついて行って、

その背後にちょこんと座ったものだ。

漢字とルビだと先生は笑って傍聴を許

してくれた。

論語の素読など聞いていてすぐ暗唱で

きたが、面倒な習字などのときには先生

は奥さんのいる庫裏へ連れて行って、お

嬢さんと遊ばせてくれて、奥さんからお

嬢さんと一緒に読み書き、算術の手ほど

きを受けた...

その頃のことがらは何事も全て記憶し

ているが、それを書くのがこの文章の目

的ではない。

ただ、その頃すでに祖父は気難しい顔

をして無口になって、叱る時以外に口を

きかなかつた。それももう網元ではな

いぞ、舟子に落ちたんだぞとか、おちぶれ

ても、心はまっすぐにしろ、その言葉はな

んだ、行儀が悪いぞ、とか、わがままは許

さんぞとか、文句はきまっていた。子供心

に、家にいづらくて私はお寺へついて行

ったのだった。

posted by セリブン at 19:43| Comment(0) | 芹沢文学愛読者の会 名古屋

2023年08月16日

【沼津市芹沢光治良記念館】花いっぱいコンクール記事について(お知らせ・追加)

皆さまへ

 

 平素より大変お世話になっております。

表題の件について、88日付メールにて静岡新聞掲載記事をお知らせいたしましたが、

その後、13日付『沼津朝日新聞』にも掲載がありました。

つきましては、別添のとおりご参考までにその写しを送付申し上げますのでご参照ください。

 

今後とも変わらぬご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

沼津市芹沢光治良記念館

055-932-0255

kojiro@city.numazu.lg.jp



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私もみましたが、この暑い中に、彩り豊富なお花が咲いてのお花が咲いていて、感激しました。奨励賞おめでとうございます。
posted by セリブン at 20:04| Comment(0) | 沼津市芹沢光治良記念館