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謹賀新年

あけましておめでとうございます。

 本日の夜、爆笑問題という漫才グループがNHKの番組「爆笑問題の日本の教養」という番組に出演していました。 この番組の出演者は浅島誠 (発生生物学・東京大学)野矢茂樹 (哲学・東京大学)遠藤秀紀 (遺体解剖学・京都大学)佐藤勝彦 (宇宙物理学・東京大学)福岡伸一 (分子生物学・青山学院大学) 斉藤環 (精神医学・佐々木病院) 爆笑問題というそうそうたるメンバーです。

 この番組の最初の話題は『プロの生き様が消えた国ニッポン』でした。ここに出てきた主な発言は 「昔のプロは人間の生き様を教えてくれた。ところが今のプロはエレガントで優雅になってしまってる。職人的なプロがあり、 スター的なプロがある」という事が話しあわれていました。

 芹沢光治良の『人間の運命』は、まさしく人間の生き様を教えてくれました。主人公森次郎だけでなく、森次郎の生みの父親、母親、 ペール、ペールの養子、森次郎のお兄さん、植松家等、明治から昭和までの森次郎から見た様々な生き方を教えてくれました。この点では、 芹沢光治良はまさしくプロだと思う。

 それでは、芹沢光治良は、職人的なプロか、それともスター的なプロでしょうか?

 『ブルジョア』は、芹沢光治良のまさしくスター的なプロを表していますね。モンタージュの技法、あの1930年(昭和5年) に発表されましたが、その内容は、当時の日本社会にとっては、quite new の世界を提示したと思います。芹沢光治良は、 そのあと『我入道』という作品を発表しますが、これは職人的なプロを表す第一作ではないでしょうか。芹沢光治良は、 両方を兼ね添えているわけです。

 この話の中で、亀田というボクサーの話題になりました。亀田のマスコミでのあの非常識な態度について賛否が出ました。 あれだけえらい学者の中にもマスコミの報道だけで判断している学者がいて吃驚しました。それは亀田を肯定するという事です。

 亀田が大きなメディアのバックアップで、プロボクサーと違った破格な良い条件で実績を作らせてもらい、 世界タイトルマッチを掴んだ事実を亀田賛成派の学者は知らないのですね。亀田の記者会見の模様だけでなく、学者でしたら、 目の前の事実に着目しろと言いたいですね。彼は、本職はボクシングのプロで、記者会見のプロではありません。

 亀田支持派の学者さん達は、この事実を知って欲しいですね。

 それは2006年8月2日の亀田興毅、判定で世界ライトフライ級王座獲得をした試合は、 次の日の読売新聞では「信じられない判定だった。亀田が新王者となったが、試合内容は完敗だった。」 という見出しが出ています。

 この試合をおさらいすると

  1.  ボクシングは体重差があるほう、要するに重い人ほど有利だという前提があります。亀田は2階級も下の、 一度は引退を決意した元チャンピオンと試合をしました。しかも、この時はチャンピオンがいなくて、 空位を争う形でのタイトルマッチは亀田には願ってもない好条件。今の若者でいうと「おいしすぎでしょう。」 なんでこの様な試合が組めるのでしょうか?
  2.  しかもこの2人はライトフライ級では一度も戦ったことのないのになぜか、 同級の世界ランク一位と二位にいつの間にかなり暫定王座を争うというのは、あり得ないマッチメイク。 なんでこの様な試合が組めるのだろうか?
  3. 亀田長は1ラウンドからいきなりダウン。その後も打たれっぱなし。
  4. 終盤の3ランドはサンドバッグに変身したようにうたれっぱなし。
  5. でも判定は2- 1で亀田勝利。

   因果関係も相関関係もない判定だった。

 亀田に関しては、この様な経緯から、プロではないと思います。

 閑話休題

次に話題になったのは、「日本の若者に救いはあるか」です。

 斉藤環 (精神医学・佐々木病院)という方は、引きこもりの専門家で、推定100万人いるひきこりの人達は、 現実をしっかり見ているという指摘が印象的でした。要するに彼らは、 どんなに頑張っても勝ち組になれないという事を知っているということです(細かいニュアンスは違うかもしれません)。

 確かに昔はボクシングは、体という資本だけでボクシングの世界チャンピオンになるため、とても痛くてきついジムワークを己に課し、 日々努力してきたというイメージがありました。そこに夢があり、プロとしての生き様がわかりやすく見えてきました。しかし、 亀田の登場でそのチャンピオンになるためにも巨大資本と連ねて動かなければ(言うことを聞かなければ、 またはそのイメージにあうように己を捨てるというのが正確か)絶好のチャンピオンになる試合を組ませてもらえないということに、 彼らは気がついているのだろう。要するにボクシングでも勝ち組になれない、 世の中はそんなに甘いものではないことに気がついているということです。

 また、あれしなさい、こうしなさいでは駄目で、自然と見せるのが良いという発言がありました。そのためにも『人間の運命』 を読む環境が必要ですね。

管理人の思いこみの新年の挨拶でした。今年もよろしくお願いします。

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2008年01月02日 23:19に投稿されたエントリーのページです。

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