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アーン作曲 「モーツアルト」

芹沢光治良先生は、エッセイ『こころの広場』の中の「これも純粋ですか」でアーン作曲「モーツアルト」 にふれています。有名な人を招待するというのは、佐伯祐三夫妻という記憶がありましたが、「これも純粋ですか」で確認できました。 もうすこしまとめると

大正14年(1925)、帰国する佐伯祐三夫妻に「エドアル7世劇場」でイボンヌ・ プランタンの上演が評判なので招待するところがあります。 このエッセイで青年モーツアルトが故郷に残した恋人へ送る手紙をパリの貴族の前で読む美しい「愛の手紙」というアリアにふれ、「・・・ イボンヌ・プランタンが切なくそれを唄いあげると、横の佐伯君が頬にこぼれた涙を無器用に手で払った。・・・」とあります。
 

 一度聞いてみたいので「愛の手紙」のCDを探してみます。

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コメント (5)

サッシャ・ギトリ&レイナルド・アーンのオペレッタ「モーツァルト」は、エントリーでも触れたように、パリのエドゥアール七世座で1925年12月2日に初日を迎えたばかり。したがって芹沢氏と佐伯夫妻はその直後に歴史的舞台をみたことになります。
佐伯祐三が涙を流したというアリアはおそらく、第二幕の末尾で、婚約者から届いた愛の手紙をモーツァルトが切々と読み上げる「恋人よ、あなたが旅立ってから Depuis ton départ, mon amour」だと思います。別離を悲しみ、恋人との再会を待ち望む文面ですから、そのころ日本の母から帰国を懇願されていた佐伯の胸にぐっと迫ったのは、いかにもありそうなことですね!
幸いなことに、創唱者イヴォンヌ・プランタンによるこのアリアの録音が遺されていますので、彼女の切ない唄いっぷりを偲ぶことができます。英国の Pearl レーベルから1999年に出た "Yvonne Printemps: La Saison d'amour" が手に入りやすいと思います。
エッセイ集『こころの広場』、近日中にぜひ読んでみます。

(前便の訂正箇所のお知らせですので非公開)
先にお送りしたコメントに一箇所誤りがありましたので、恐縮ですがご訂正をお願いいたします。
アリアのフランス語タイトルは "Depuis ton départ, mon amour" です。Dupuis は間違い。スペルミスでした。

管理人:

 沼辺信一様、アーンの作品はなかなかその全容がわからず、深い霧に覆われているような感じでした。沼辺様のおかげでその全容が見えてきました。たまたまボーカルスコアが手に入ったのですが、沼辺様のご指摘で「このオペラが一時間半ほどの上演時間で、実際に音楽が鳴るのは三十分にも満たない。あとは早口のフランス語の台詞、台詞の連続。」とあります。台本の存在が大きなものと思います。台本も探していきたいと思います。
 どこかで、上演されないか、気にしていきたいと思います。

芹沢文学についてはまるで門外漢ですが、この1925年暮れの「モーツァルト」観劇体験について、知り得たところを少々書いてみました。どうかお許し下さい。お恥かしい内容ではありますが、豊田様はじめ皆様にご笑覧いただければ幸いです。
http://numabe.exblog.jp/5481913

芹沢氏の遺品のなかに、この夜の「モーツァルト」のプログラムが大切に保存されているそうですね。やはり、彼にとっても忘れがたい一夜だったのでしょうね。

イヴォンヌ・プランタンの唄う「手紙のアリア」は、1960年代の日本でも東芝レコードから出た覆刻盤LPで聴くことができました。芹沢氏はこれに触れる機会はなかったのでしょうか。

豊田:

 沼辺様、このオペラの初演が1925年12月2日、当時のギトリの愛妻で、人気絶頂の女優・歌姫イヴォンヌ・プランタン Yvonne Printempsが フランスの劇作家サッシャ・ギトリ Sacha Guitry の愛妻であったなど興味深い事を教えられ、また、沼辺様のこの曲の思い入れを深く感じます。
 

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2007年04月23日 06:13に投稿されたエントリーのページです。

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